
KEF初のイヤホン、M200
有名なスピーカーメーカーの初物は割と大好物で、Klipsch Image X10
X10は、最高の付け心地と、BAの繊細な音と豊かな低音が魅力でした。
P5はプラスチックを一切使わない高級感、繊細で柔らかい音が印象的です(個人的に、P5は第五世代のiPod touchと非常に相性が良いと感じており、よくこの組み合わせで使っています)
そんな感じで、初物には結構好印象なので、今回のKEFのイヤホンにも期待をしていて、発売日にすぐに購入しました。
音に関わる構造的な特徴は、低音部のドライバーと高音部のドライバーが同軸上に一直線に並ぶ、ということです。
KEFのスピーカーで多く採用されている「Uni-Q」システムと同じようなものだと思います。
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印象を一言でいうと「じゃじゃ馬」ですかね (苦笑) 。はまると驚くような音が出ますが、装着の具合でいつもその音が聴けるわけではないという感じです。ええ、装着性には非常に苦労しました、というかいまだに苦労しています、、
はまった時の音の印象ですが、
・低音が非常にタイト
量感もものすごいのですが、それでいて非常にキレのいい低音です。ベースの咆哮も聞こえ、かつ、ドラムのバスドラが非常に引き締まっています。これがちゃんと両立しているのはすばらしい。
・きらびやかで力強い高音
このイヤホンの構造上の特徴ですが、高音用のドライバーがステムの先端にあるため、鼓膜にとても近い位置にあります。そのため非常に力強く、上述のようにうなるような低音が鳴っていても、中高音が負けることは一切ありません。
ただ、艶感は今ひとつですかね。私が最近ずっとBAのイヤホンを使っていて、今回が久しぶりのダイナミックなのでそう感じるのかもしれません。
また、ドライバーが耳に近い位置にあるためか、ステレオの広がり感もあまり感じません。割と狭く頭の中心で鳴っている感じです。
・音にまとまり
同軸上に一直線配列の効果がてきめんにでていると思います。2 Wayのユニットが別々に鳴っているという感じがしません。レンジの広いフルレンジが一つで鳴っていると感じるほど、音のつながり・まとまりがいいです。
以上がざっとした音の感想です。おそらくエンジニアがこのユニークな設計で意図したことの効果は感じられているのではないかと思います。(最近はBA型の高級機もずいぶん安くなりましたが)M200の22,000円という価格の価値はあるように思います。
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問題はその装着性です。ハウジングがとにかくデカイです。低音ドライバーはドライバーだけで10mmあり、外形寸法では14mmくらいありました。またステム部には高域用ドライバーが内蔵されており、かつ奥にある低域のドライバーからの低音の抜け道もあるので、こちらもまたかなり太いです。
これだけ大きいものなので、耳にちゃんと装着するのは一苦労です。ちょっとでもずれると低音は全く出なくなり、違うイヤホンか、というほど安い音になってしまいます。
私の場合、MのイヤーチップとSのイヤーチップで最初かなり悩みました。日ごとに付け替えてみたりして、結局1週間経ってやっとMの方でいくことに決めました。
また、これまた構造上の特徴ですがフレキシブルに曲げられるセキュアアームの曲げ方はいまだに落ち着きどころを見つけられていません。耳にピッタリついてビクともしないようにタイトに曲げてみたり、反対に耳にひっかかる程度の非常にルーズな曲げ方とかいろいろ試していますが、いまだに納得のいく形を見つけられいません。
ある程度満足した形に曲げていても、鞄に放り込んでいる間にまた形が変わってしまったり、、(付属のケースに毎回ちゃんと入れればいいんですけど、ものぐさで、、)
なにはともあれ、こういう場合は普段はComplyのイヤーチップに頼るのですが、このM200は上述の通りステムがとても太く、Complyで一番大きい500シリーズでも全然入らないくらいの太さです。ここは対応の製品が出るのに期待です。Complyさん、よろしくお願いします。
もし店頭で試聴などされる場合は、そう簡単にはフィットしないという前提で時間をかけて臨まれるといいと思います。
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はまった時の音質、セキュアアームのおかげで全くしないケーブルの擦れ音、コンパクトでかっこいい3ボタンリモコンなど、いいところがたくさんなので、装着性さえ解決すればきっと好きになるイヤホンだと感じました。
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