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機能やボタンが多すぎ!! 使いにくいUIのデジタル家電が発売されてしまう本当の理由
「キャズムを超えろ」さん


コメント欄も賑わっているようですが、さすが元メーカーの方の記事だなあと、妙な説得力を感じる部分がありました。

私がその「説得力」を感じた部分を引用させて頂きますが、

一昨日メディアの方とランチしながらふと話題になったのが「今の家電メーカー製デジタル家電って機能ありすぎてわかんないよね」という話で、先に書いたRSSリーダーの話にも通じる。

(中略)

ズバリ言ってしまうと既存機能に上乗せする企画は通すのが簡単だし、リスクが少ないからだ。多少使いにくくてもそれが売れない決定的理由にはなりづらいことから、(売れなかったときの)責任を問われる立案者・決裁者ともに「多少複雑になってもかまわず機能を上積みしていくこと」は保身のためを考えるとリスクが少ない手法というわけだ。逆に削ることは、安定した大企業の会社員としてはものすごい勇気がいる。下手すりゃ前モデルで20%あったシェアが5%とかに落ちてしまう可能性も高いわけで、そんな企画を立案した者(担当者)・通した者(決裁者)への風当たりが強くなることは避けられない。



確かに「追加していく」方が「削っていく」ことより安心感があるような気がします。決める立場に立つと。

この引用させて頂いた記事のコメントにも書かれていますが、これから連想出来る明確な例が日本の携帯電話であり、その反面教師がMacBook Airですね。

■■■

私も1消費者として自分を省みると、結構「捨てられない」派だったりします。

先日も引っ越しをしましたが、その際にいろいろなものを処分しました。VHSデッキとテープ、CRTの小型TV、買ったけどあまり使わないカバン、古いバージョンのソフト、商品のカートンなどなど。もし引っ越しの機会でもないと、置き場所の許すかぎり「捨てない」んだなあ、と自分のことながら思いました。

商品の嗜好についても、「薄い・小さい」は好きですが、「『割り切った』薄い・小さい商品」よりも「『多機能なのに』薄い・小さい」という「凝縮された商品」の方を買ってしまう傾向にあります。


MacBook Airには確かに心が揺さぶられるものは感じました。それは「自分がもっていないもの(=ばっさり捨て去る勇気)」にあこがれを感じたのだと思います。

でも、結局買う決断が出来なかったのは、この「捨てる勇気」をもてなかったことだとも思います。
「時代はいつかMacBook Airのようになる」と頭では理解していても、体がついて行かないんでしょうね。。

先進的なものが好きだとは思っていますし、周囲の人からもそう思われていると思うのですが、こころの中は結構保守的なんでしょうね、実際のところ。
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コメント

コメントがありません。

  • SeireiK
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あ~

わかりますわかります! 私も捨てられない派(置き場所が許さないのに捨てない…)ですし、「全部入り」的なものが好きです。
あんなこともこんなこともできる、あんなものやこんなものもついてる、「でも」こんなに薄い(小さい)んだよっていうモノが一番嬉しい、そそられるものなんですよね~。大胆に捨てる、削ぐという発想にどうしても嫌悪を覚えてしまう私は時代をひたすら周回遅れで付いて行きます^^:。

>非属の才能
コメントしそこねましたが、文中のリストをチェックした限りでは私も「バリバリの非属野郎」でした(苦笑)。余談ですが今「卑俗の才能」と変換されてずっこけました…(そっちの方がむしろ自分にぴったりな気がするところがなんとも)。

SeireiKさん>

そうなんですよね。携帯とかも「すっきり薄いものがいい」とか思いながらも、ちゃっかり「機能一覧表」をチェックして○のたくさん付いているモノを選んでしまったりとか、、(苦笑)

自分に必要なものを決めきれず「あれもこれも、もしかしたら将来使うんじゃないか?」と疑心暗鬼になってしまうんでしょうね。。。

  • わっつ
  • URL

携帯電話は高齢者向けの機種で網羅されている機能で充分な気もします。
あれもこれも詰め込む、っていう便利さも理解していますが、結局使うモノって決まってきますからね。
一番いいのは後から自分で加えられる形態(形式)だと思っています。
でも、それは経験が必要ですので、難しい。
あとは、サイズと機能のバランスもあると思います。でも一番忘れられているのはデザインではないかと。
毎日使うものであれば、多少不便でもデザインの方を優先させてしまうのは私だけではないと思います。(ものにもよりますけどね)

私にとってのiPod touchはまさに最高のメディアプレーヤとなっています。
音楽を聴く、画像を見る、映像を見る、ネット接続。
機能は過剰すぎず、痒いところに手が届く範囲。
そのほかに必要な機能(ソフト)があれば、いずれ配布するSDKで開発してね、ということだし。
画像ビューワの機能だけ見ても凄いと思います。今までにもEPSONやCanonも画像ビューワを出していますが、ここまでコンパクト(しかも薄い!)にはなっていないですし。

おまけ(iPod touchにのぞむもの)
・外付けキーボード
・外付けワンセグチューナー
・リズム打ち込みソフト(笑)

わっつさん>

>一番いいのは後から自分で加えられる形態(形式)だと思っています。
これ、究極ですね。こうなっていれば、買うときにも悩まなくて済みます。いろいろやりたい人は「買ったあとも楽しみ」でしょうし。
とにかく「購入時点」ですべてを決めなくていい、というのが一番です。

>・リズム打ち込みソフト(笑)
iBeatでしたっけ?キーボード(鍵盤の方)とギターはありましたね。

なるほど

今のTVのデジタルコンバータ用のリモコンが良い例だと思います。
私は、未だに自分が見たいチャンネルを表示させるのにしばらく考えます。
面倒なので最近は小学生の娘にやってもらいます。(笑)

Appleリモートで操作できればいいのにな~ (^^ゞ

地デジのリモコンですか?
カラフルなボタンとか付いていますが、確かにボタン数は多いですよね。

パソコンだと100個以上のキー(キーボードのこと)でもなんとかなっても、TVだとちょっとした数のキーでも使えなくなる(もしくは使う気が失せる)のがおもしろいところですよね。

日本にイノベーションが起こりにくいのは

「キャズムを超えろ」さんの記事にも
「ズバリ言ってしまうと既存機能に上乗せする企画は通すのが簡単だし、リスクが少ない~中略~保身のためを考えるとリスクが少ない手法というわけだ。」

と書かれている通り組織内の人間関係が「信頼関係」として構築されていないことと
「エンドユーザの姿がどこにも無い」という事に心の底から気が付いていない事です。

Steve Jobsの様に「諸君!!わたしに続けぇ~~~~っっっっ!!」と英断の行動に
革新があるトップダウンか、全てのスタッフが経営視点で物事を自発的に突き動か
せるJazz Session型組織の方が圧倒的に革新のある行動が出来るのは確かですね(笑)。

>MacBook Airには確かに心が揺さぶられるものは感じました。それは「自分がもっていないもの(=ばっさり捨て去る勇気)」にあこがれを感じたのだと思います。

dbacks51さんは本当に観察力がある方だと思いましたよ(笑)。
素晴らしい。あとはNew MacBook Proが登場した時に触れてみて
違和感が「ある」か「ない」かが重要になって来るでしょうね。
その時はついでにMacBook Airにも触れてみて感じてみて下さいませ(笑)。

+.kだいひょうさん>

>Jazz Session型組織
というのはいい表現ですねえ。もちろん「一人のカリスマ」の方がメッセージがクリアでおもしろいんでしょうけど、Jazz Sessionは「いい意味での融合による新しいものの誕生」という別の魅力がありますからねえ。

>あとはNew MacBook Proが登場した時に触れてみて
違和感が「ある」か「ない」かが重要になって来るでしょうね。

そう思います。どう考えても「MacBookで十分派」の私が「Pro」に何かを感じることができるかどうか、そこは大きなPointだと思います。

>その時はついでにMacBook Airにも触れてみて感じてみて下さいませ(笑)

「ついで」で済まなくなりそうで怖いです、、、(苦笑)
でもMacBook Proを持った上で感じる「MacBook Air」は、また今とは違う感じを持つのではないかとは思っています。

CRT-TV

取り上げていただきありがとうございます。私も25インチブラウン管TVを(一昨年の)引越し時に捨てられなかった組みです。お部屋TVとしてでも使うかなー、なんて(w

結局そういう人間が10人集まると、2,3人が「捨てられない」と思う機能が5個ぐらい発生してしまうんですよね。企画担当・デザイン担当・技術担当・課長×3・部長×3・事業場長で10人。 とほほ...

和蓮和尚さん>

コメントありがとうございます。
また、TBさせて頂きありがとうございました。

大企業でも「群れることなく」少人数の精鋭で決めさせてくれる風土が「大企業病」にもならないんじゃないでしょうか? でも言うは易く行うは難し、なんでしょうね。その中にいると(苦笑)

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