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BD


週末にかけてちょっと引っ越しでTVとネットから目を離した隙に大きなニュースがありましたね。次世代DVDの規格争いです。
HD-DVDが撤退しBDに一本化ということで、それなりに世の中は騒然だったかもしれません(特にHD-DVD関連商品を買われた方はご愁傷様です、、私はそんな商品に手が出せるレベルではありません。。Macを買う金はなんとか工面するにしても(苦笑))
このニュースは年初のワーナーの寝返りでほぼ流れは出来ていたと思うので「時間の問題」だったかもしれません。

■■■

今回のHD-DVD撤退のニュースに触れて改めて感じさせられたのが、Appleの「対外戦略」の徹底ぶりです。

ここからは想像が入りますが、、

Appleは基本的に「自分で制御できない業界」とは付き合わない、手を出さない、と言われています。

「Apple TV」でもコンテンツの中心は映画レンタルであり、放送局の放送を映すチューナー(=ケーブル会社のセットトップボックス)には手を出していません。放送局やケーブル会社を今のAppleの力ではコントロール出来ないと思うからです。


また、以前、映画をiTunes Storeで売ると言った時、大きな声で文句を言ったのはウォールマートです。DVDパッケージの40%を売ると言われる最大手流通で、ハリウッドに対する発言力も大きいようです。(今回HD-DVDが撤退に追い込まれた一因に、このウォールマートのBD支持もあります。)

Appleはその学習もあり「自分でコントロールできないから、ウォールマートという巨大な力とも対峙することは避けよう」とも思ったのでしょう。それが今回の「Discはもう要らない」という戦略に繋がっていると思います。それがMacBook AirとApple TV Take2(iTunes Movie Rentals)というカタチで表現されたのだと思います。

販売に関しても「流通大手」の巨大な発言力から逃げるように「Apple Store」の強化に取り組んでいるように見えます。

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こんな感じで、Appleは「我が道を往く」的な姿勢・イメージを見せつつも、実はしたたかに「強者を『かわして』生き抜く」戦略にも秀でていると思います。マイクロソフトという巨人の中でも細々ながら生きてきたのですから、そういう生命力は会社のDNAとしてもっているのかもしれません。

どこかの会社のように、金にものを言わせて大手検索ポータル会社を買おうとしているところとは、根本的にスタンスが違うのでしょう。
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コメント

コメントがありません。

まずは「お引っ越し」お疲れ様でした。(^^)

今回僕も「BDとApple」という切り口で何か書こうと思っていたのですが、自己解決出来ない所が多く断念したのですが、この記事は良いですね。
「なるほど」と思わせてくれる所が多く「想像」と言いながらも妙に納得出来ました。

確かにAppleはこの話に関しては大人しかったイメージです。
BD陣営に荷担したものの、決して表立ってでは無く「ひっそり」とではなかったでしょうか。
何はともあれ、これでMacに「BDドライブ」が積みやすくなったのではないでしょうか。

retroさん>

ども。
全く積まずに済む「Discレス時代」に突入するか、まだ早すぎるので当面「BD」というメディアを使うかどっちかですね。Appleにとってはどっちでもいいことなんでしょうけど。ノーリスクですから。
モノの流通・メディアの流通いろいろ変えようとしていますよね。

  • みーけ
  • URL

ジョブス復帰後Appleはまず直営店でMacの流通を変えて不良在庫を徹底的に見直しました。
次に iTunes Storeで音楽流通を変えさらにビデオ流通まで変えようとしていますね。
さらにさらにiPhone参入で携帯電話業界まで変えるつもりじゃないでしょうか?
Appleがここまで経常回復できたのは流通の革命だった気がします。
日本にガンガン攻め入って消費者のために既得権益と戦って勝利して欲しいものです。

みーけさん>

コメントありがとうございます。

シリコンバレー系の勇者らしく、「既得権益の破壊」を武器にどんどん行っている感じがしますね。しかもただの破壊だけではなく、より便利によりエレガントに我々消費者をたのしませてくれていると思います。
そういう部分に我々は沸き立つ思いを持つのではないかと思います。

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