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キーボード

iPadの日本発売はまだまだですが、iTunesの中に保存されているアプリには、知らない間にiPadアプリがどんどん追加されています。EvernoteやInstapaper Proなどのユニバーサルアプリはバージョンアップをするだけで、勝手にiPadアプリが追加されます。
買う気が無くても、これはどんどん煽られますよね(いえ、買う気はあるんですが、(苦笑))うまい戦略だと思います。

iPad専用アプリもすでにいくつか手に入れました。アプリ的にはかなり準備万端かもしれません。

発売までにあとなにができるかな、と考えたとき、私にはWireless Keyboardの購入が思い至りました。実際はiPadのマルチタッチキーボードを触ってみてから検討してもよかったんでしょうが、はやる気持ちを抑えられず(笑)
また、先日のiPhone OS4.0の発表の中でiPhoneでもこのWireless Keyboardが使えるということが明らかになったのでまあいろいろと役立つのではないか、という思いもありました。

Authorized Resellerなので扱いがなくなることもないのでしょうが、あるうちにAmazonで購入しました。ネット販売はいろいろと不穏なので。

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イノベーションのジレンマ

iPadはノートPCに対する「破壊的イノベーション」だと思っています。最初はノートPCに機能的に追いつかない部分もあるのでしょうが、いずれ進化を遂げるうちにそれも解消され、いずれはノートを駆逐する存在になるでしょう。
(デスクトップPCも、マス領域のコンピュータとしては、ノートPCに駆逐されました。今後はノートPCが駆逐される番だと思います)

iPadのいろいろなレビューを見ていると、ノートPCで行ってきた作業のうち、「メディア消費」の作業の部分はかなり置き換えがきく完成度のようですね。それどころか、コンテンツとの距離感の絶妙さや、マウスによるクリックという間接操作ではなく「ハイパーリンクを指で直接つつく」という直接操作の感覚など、iPadの方がかなり秀でているような感じもうけます(Jobsも「Far Better」と言っていました)。


となると、あとは「クリエイティブ」作業の部分がどれだけノートPCに迫れるか、というのがポイントになります。

iWork for iPadをJobsが作らせた、という部分はそれに対するチャレンジの現れでしょう。(しかもこのiWork for iPadも、Mac版iWorkからかなり機能を厳選して作り直しているというところは、アプリとしての「破壊的イノベーション」なのかもしれません)

ですが、マルチタッチキーボードがあるにも関わらず、キーボード付きドックをアクセサリで用意したり、Wireless KeyboardのBT対応をしてみたり、というところをみると、クリエイティブ作業をiPadのみで賄うということにApple自身もまだ限界を感じているのかも知れません。


近い将来、iPadを使うときにこのキーボードが全く不要になる時がきて、さらにiTunesを始め各種アプリのクラウド対応が完成した時が、ゴールなのかもしれません。


イノベーションのジレンマ―技術革新が巨大企業を滅ぼすとき (Harvard business school press)

この本では、巨大企業はハイエンドの商品の技術向上に拘泥し、その隙に新興企業によって破壊的イノベーションがなされ、気付いたら足下をすくわれる、という流れの話ですが、Appleの場合、ハイエンド商品の持続的技術向上もしっかり行いながら、Apple自身で破壊的イノベーションも行っているので、その点でも盤石なんでしょうね。


自社をiPod・iPhone・iPad・MacBookなどの「総合的Mobile Company」とくくり直したことで、戦略的にも自由度が増します(例えばiPodとiPhoneを別の事業と考えていると、どちらも伸ばしていかないといけないということになり戦略に破綻をきたしますが、それらを「ひとつのもの」とみなして最大化を図るなら、戦略の立案・実行はスムースです。iPadという商品は、MacBookやiPod touchなどの販売に今後少なからず影響を与えるでしょうが、総合的に見ている限り、破綻はきたさないと思います)

iPadの発表会のときに、前置きとして「我々はMobile Company」と言ったのは、最初は「なんかのククリでNo.1と言いたかっただけなのでは?」と正直思っていたのですが、最近はこんな風に考えています。
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