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MSよりモバイルアプリ開発者へ「1ドル売りで妥協するな」(Engadget日本版)

Microsoftが「App Storeのように1ドルでアプリを売るな」と開発者を説く(gogo-macheadさんのブログ記事)

私も共感する部分が多いです。いろいろな人から&いろいな経路から、すてきなiPhoneアプリを連日のように教えて頂いています。
紹介記事だけ読んだだけでも「へえー、すげー!iPhoneでこんなことができるんだ!」と感動することも多く、さて買おうかと、そのリンクをクリックしてApp Storeに行ってみると、「115円」!値段が値段だけにすぐにクリックしてしまいます。

その後そのアプリを使ってみて「よく作り込んであるなあ!」と実感するアプリに対しては、「これが115円では(私はうれしいけど)作った人にはその労力に報いたことになっているのだろうか?」と思います。
多分その先には、「この才能のある人が、商売ベースに乗らないという理由で、その才能を活かした次のアプリにいかなくなるのではないか」という不安感があるのだと思います。
アタリショックも頭をよぎります。

■■■

かといって、すべてのアプリ開発者がマーケティングのセンスを持っていて、このアプリはもっと高く売れるはずだ、という確信をもてないであろうことも想像できます。
(大手は開発費をベースに価格を決める、というある種の方程式があるので、そんなことに悩んだりはしないのでしょうが、、)

提案とては、自信はあるんだけどどうなるかわからないのでとりあえず115円(99セント)に設定しているようなアプリに対しては、ある一定以上の販売数が上がったら、それをAppleから公的な証明をもらって、それを付与した上で自信を持って値上げしていく、というのはどうでしょうか。いわば使っているユーザーが価格を決める(上げる)という仕組みです。
ある一定数売れたということは、それだけユーザーに認められたアプリである、ということの証明ですから、買う方も「なぜ値段が上がったか」というのを理解しやすいと思いますし、ハズレの可能性のあるアプリをいくつも買うよりは、多くの人が使って認められているアプリの方を多少値段が高くても買うのではないか、と思うのです。

115円アプリでスタートしたけど、C認定をもらって230円に、さらにB認定で460円に、最後はA認定で600円に、みたいに「ユーザーの評価によって価格が進化していく」というあたらしいネット民主主義のようなものはできないかな、と思いました。

Appleとしてもこのように幅広く認定された「定番アプリ」を増やしていきたいでしょうし、何よりも、今後もどんどん参加者の増えるアプリ開発に一つのモチベーションを与えることができるのではないでしょうか。

われわれユーザーの方も、「自分は115円時代からこのアプリは応援していたよ!」という思いがあればうれしいじゃないですか。

アプリの評価をみていても、こことことを直すともっと良くなる、という建設的な意見と、入れたけど動かねーじゃねーかーみたいな文句だけのコメントと二分されているようですが、

・まずは「アプリを作った人への敬意」
・そして「もっとよくするための建設的なディスカッション」
・理想なのは「制作者とユーザーが一緒に育てる」

マックのフリーソフトの文化ではこういうことが性善説的に行われていたはずです。
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2つの問題点がありますね。

まず、App Storeのアプリは試用ができません。
なので、何らかの理由で数は多くダウンロードされたが、実際には活用されていないアプリというのも現実的にはとても多いことが、すでに調査で判明しています。
なので、販売数ではなく、長期利用数というものを何らかの形でユーザーからAppleへとフィードバックする仕組みが必要ですね。

もうひとつ、通常、販売数が増えれば単価は下がるものです。
その逆の流れは上手くいくことは考えにくい。
また、価格に見合った品質だから売れるということと、価格を超えた品質だから売れるということの、微妙な境界線の判断が難しい。どんなに良いものでも値段が上がればユーザーの数は減少するという問題もあります。

絶対的基準が無い以上、やはり売る側が自分の判断で価格決定をするのがベストだと感じました。更に言えば、設定されている価格を下限として、ユーザーが自由に価格設定出来るなら、さらに素晴らしいと思います。所謂、ドネーションウェアの考え方ですね。

btさん>

コメントありがとうございます。

ご意見、全面的に賛成します。とくに「試用ができない」部分は本当にどうにかしてほしいと思っています。iTunes Storeは音楽の試聴は出来るんですけどね。
買ったけどすぐ使わなくなった、というアプリは多くの方が経験あると思います。

>通常、販売数が増えれば単価は下がるものです。

これもおっしゃるとおりです。
なのですが、ここに「ネット民主主義」のよさを活かして、なにか革命的なものができないかな、と、真逆のことの実現にむけて「一人ブレスト」をしてみた次第です。
もちろん、本記事で書いている程度のことしかまだ思い浮かばず、キラーアイデアを思いつくには至っておりません。
言いたいのは、アプリ製作者・ユーザー相互の幸せであり、たしかにドネーションウェアでは実現されていたことだと思います。

App Storeの「場の空気」として、多くのアプリが99セント(115円)に集中していくというのは、115円の価値しかないアプリならそれもいいですが、もっと価値があるのに115円にしているというものも多いと思います。これは優秀なアプリの製作者の損失であるばかりではなく、もしそういう人が他のプラットフォームに移ってしまったりすると、巡り巡ってiPhone/iPod touchユーザーの損失にもなります。

■■■

App Storeのアプリのバージョンアップ(バグフィックスを除く)を積極的に有料にする、もしくは追加機能をApp-in Purchaseで購入する、というのも有効かもしれません。普通のアプリやOSのように。(そういえば、私は有料ソフトのバージョンアップで追加料金を払ったことはまだありません)
これだと、製作者に追加でお金が入りますし、ちゃんとそのアプリを使い続けているユーザーしかバージョンアップしないでしょうから、理にかなっているのではないでしょうか。

お返事が長くなりましてすいません。でも、議論ができてよかったと思います。

  • GoGo! Machead!
  • URL
記事の紹介ありがとうございます。

はじめまして!
私のブログ記事を取り上げて頂き、ありがとうございます。
GoGo! Machead!です。

周りの人は「安ければいいじゃん」という人が多かったので同じ思いを持った方が他にもいて安心しました。
今のApp Storeはユーザーにとっては嬉しいですが、開発者にとっては喜ばしいモノではないと思っています。
やはり、市場として望ましい状態は売り手も買い手も満足できる状態じゃないと健全ではないですしね。

dbacks51さんが提案されている人気に応じて価格が釣り上がるのもユニークで、良いアイディアだと思いますよ。
人気ソフトだと天井ナシで上がってしまうと模造ソフトが沢山出てしまいそうですから、釣り上がる価格の上限は開発者が決められるといいかもれませんね。

私がふと思いついたアイディアですが、価格を上げる方法として「プログラムコードの量で価格が決まる」とかはどうでしょうか。
プログラムのコード量は開発者がどれだけ時間を使ったかの一つの尺度だと思いますし、安く販売したいならプログラムの書き方を工夫したり、機能を削らなければいけませんから、安いなりのアプリができるような気がしました。

とはいえ、価格を上げる近道はアプリ試用版の提供を許可してくれるのが一番なんでしょうけどね。(笑)

GoGo! Macheadさん>

コメントありがとうございます。TBさぼっていてすいませんでした<(_ _)>
ブログいつも拝読しています。

私は開発者ではないので実際はよく分からないところがあるのですが、App Storeは「市場」でありながら「コミュニティ」という側面も感じています。作り手とユーザーの距離感がかなり近いと思いますので。
ただ、普通のコミュニティと違い「価格」というものが間に介在するので、これに関してどちらかが不満を感じているとしたら、それは健全なコミュニケーションじゃあないんじゃないか、と思ったのです。

プログラムコードの話は、正直わかりません(苦笑) スイマセン。ですが、今までのいろいろな概念を捨てて、価値を計る新しい尺度が発見されるともっと良くなると思います。

>価格を上げる近道はアプリ試用版の提供
これはユーザーとしても是非欲しいです。製作者側としても、しばらく試用版でやってみて、その反響を見て改めて価格を設定する、とかにすると「適正価格」の参考になるかもしれませんね。

  • はらぺこ
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お金が絡むといろいろと難しいですね

思い付きを少し。
Appの試用ができたとして、ユーザーが値段を決める方法はないものかと。
たとえば、試用版に、今後いくらで売るつもりです・・・みたいなのを書いて、
実際に使った人がこの値段帯なら買うよ~みたいなアンケートをとって、
多数決的に値段を決めるとか。

現実的なのは
>所謂、ドネーションウェアの考え方ですね。
でしょうね。

ただ、作り手に対する敬意を持たなければならないのと、
文化(というのは大げさかな?)をみんなで支えなければ・・・というのは感じました。

はらぺこさん>

コメントありがとうございます。
確かにお金が絡むとやっかいですね。

>Appの試用ができたとして、ユーザーが値段を決める方法はないものかと。
たとえば、試用版に、今後いくらで売るつもりです・・・みたいなのを書いて、
実際に使った人がこの値段帯なら買うよ~みたいなアンケートをとって、
多数決的に値段を決めるとか。

賛成です。製作者だけでなくユーザーも参加できるという点において民主主義的ですよね。


>作り手に対する敬意を持たなければならないのと、
文化(というのは大げさかな?)をみんなで支えなければ・・・というのは感じました。

ホント、ここは大事にしたいところです。文化という言葉は決して大げさではなく、これまでもあり、これからも守っていかねばならないことだと思います。

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