
(画像はCNETより拝借)
これはあまりいい話かどうか分かりません。
昨日のJobsの発表でニュース含め一番話題になったのがiPhone 3Gの「価格」だったと思います。なにせいきなり半額ですし、同容量のiPod touchよりも$100安いです。
「普通の価格体系」ではないのは確かです。
これまでの日本の携帯の料金体系は
■キャリアが端末メーカーからそれなりの価格で買い取る
■販売店に「販売奨励金」を渡し、「1円」を実現する
■キャリアはその販売奨励金を通話料・通信料に上乗せし結局ユーザーからとる
でした。
「えー!1円なの!?安い~」とユーザーを喜ばせていたのはキャリア・販売店でした。
でもその1円携帯は不公平だということで見直しが入ったのが昨年秋モデル以降のことです。
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それが、今回のiPhoneの場合は
■キャリアが端末メーカー(Apple)に上納金を支払う。
■端末メーカー(Apple)が「$199!!」という値段を提示してユーザーを驚かせる
■キャリアはその上納金を通話料・通信料に上乗せし結局ユーザーからとる
です。
つまり、
・以前はキャリア・販売店がユーザーに対して価格を安く見せて驚かせる
・iPhone 3GはAppleがユーザーに対して価格を安く見せて驚かせる
ということでユーザーを驚かせる主体が変わっただけで、その裏で「販売奨励金」「上納金」というユーザーに見えない裏のオカネの動きがあること自体は変わらないのではないか、と思う次第です。
このユーザーを驚かせていい思いをする主体がキャリアから端末メーカーに変わったのは、やはりiPhone 3Gという商品力のなせる技であり、ここは素直に感動します。ある種ビジネスモデルの破壊的イノベーションです。
ただ、私は「通信・通話代」という使用料と、端末という「ハードそのものの価値」に対する価格はやはり透明性を持ってユーザーに提示するべきものだと思います。
最近、日本ではそういう流れになってきていただけに、またユーザーに見えない不透明な金の流れが発生する事態はちょっと残念です。
(いっそのこと、領収書に「通信・通話代」「端末割賦料金」「上納金」と明記して欲しいと思います)
AT&Tの例では今回iPhone 3Gの端末価格は下がりましたが、データ通信の料金が$20から$30/月に値上げされたという記事も読みました(それでも安いとは思いますが)。
2年縛りで考えると、iPhone 3Gは$199+$10x24=$439が「正しい価格」ということになり、以前の$399より高くなっています。
さらにこのシステムだと、AT&Tは2年経ったあとも$10アップの通信料の恩恵は受け続けるわけで、もうけが増えることになります。
データ通信が2Gから3Gにスピードアップしたので$10アップしたということにするんでしょうか?
ちょっと知識が浅いのでUSの携帯の通信事情は細かいところまで分からないのですが、、「上納金」ってどうよ?という声がいずれ上がるのを危惧してやみません。
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