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グーグルが日本を破壊する グーグルが日本を破壊する


関連する会社で働いていらっしゃる方には非常に申し訳ないのですが、上記Google本を読んでいてふとそう思いました。
記事のタイトルの妄想は後半部にして、先ずはこの本を読んだ感想から。

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この本はちょっとタイトルが扇情的すぎるきらいがありますが、Google vs テレビ局、とかvs 新聞社とか、vs CM業界とか、vs 携帯電話(キャリア)、また筆者はすでに旧態依然とみているvs マイクロソフトとか、Googleが「のうのうと既得権益の上にあぐらをかいている業界」をどう壊すかという内容が書かれています。正直、各「対決」の深掘りがなくちょっと食傷気味ですが、、(ウルトラマンシリーズの総集編を見ている感じ?(苦笑))

でも、自分の足で取材した記事は1割もなく、「官報」にも近い政府や各種団体の発表をそのまま体裁良く載せている新聞や、実際は孫請けに作らせて自分たちはあまりなにもしないテレビ業界、そことべったりになって広告枠を寡占化している広告代理店など、Googleでなくても破壊してほしい悪しき慣習については(本の内容が真実ならば)激しく自己変革をして欲しいという思いを感じさせる内容でした。


AndroidをベースにOHAを組織しているGoogleからすると、PCのように、携帯で流れている情報もすべてオープンにさせて把握管理し、Adwords的な広告ビジネスの事業領域をさらに広げていきたいということでしょう。結果的にそれらへの挑戦は、上記の「既得権益」の破壊行動になります。

「Googleには検索しかない」という揶揄的な表現も見られますが、Androidも無償で提供するということは、やはり検索しかないんでしょうね、今のところ(笑)。
だからこそ、自分たちのロボットの入れないで情報のトラフィックが起きている領域にはどうしても入っていきたい、と。

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翻ってAppleですが、おそらくAppleはiPhoneを扱わせる携帯キャリアに関しては「ただの通信インフラ」としか考えていないでしょう。多分。いや絶対(笑)

携帯会社は基本的には目に見えないインフラ会社なので、そこに各社独自のサービスというか顧客体験をつけて(i-modeとかLismoとか)、見えないものをなんとか可視化してキャリアとしての独自性というか特長を出そうとしていますが、Appleは「そこはもうおれらにまかせろ」の世界なんでしょう。
「世界一エレガントなハードウェアで、世界一エレガントなユーザーインターフェイスで、世界一楽しい顧客体験を提供する」確固たる自信はすでにあるのだと思います。

GoogleがNY Timesのニュースも新華社のニュースも同じニュースなら同列に扱い、新聞社としての独自性を破壊しつつあるように、Appleも「顧客体験」の各社ばらばらのサービスを破壊し、おれが統一する、という考えなんだと思います。

今のところは通信インフラを各国のいろいろなキャリアが扱っているので、「表面上は」いろいろ話をしてひとつづつつぶしている手間は掛けていますが、「本音は」そんなところなんではないでしょうか?
iTunes Music Storeを始めるときも各レーベルと話をしてましたが、要は「どんな音楽でもユーザーに手軽に買って貰い、レーベルを気にすることなく同じ値段で同じiTunesで買って貰いiPodに転送して聴いてもらいたい」、iTunes Movie Rentalsもまたしかりです。それをいま「携帯キャリア」という人たちと根気強く行っているんでしょうね。


「日本ではiPhoneはどのキャリアからでるんだろう?」という話題がちょっとヒートアップしていますが、どのキャリアから出ようとも、iPhoneがもたらしてくれる顧客体験はおそらく全く変わらないと思います。


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